いやぁ〜。
これは面白かったというか、また別視点での感想になる映画でしたね。
僕は原作を読まずに映画を見たわけなんですが、内容は割りとすんなり頭に入ってきました。
ただ、色々追加説明がないとちょっと作品の内容を勘違いしそうです。
実際勘違いしてそう(´・ω・`;)
簡単に世界観を説明しますと….
舞台は医療技術が超高度に成長した世界。
世界中の殆ど人間の体にwatch me「ウォッチミー」と呼ばれる体内の全ての健康を管理する機械を埋め込んでいる。(発展途上国の一部の人間にはこれがついてない。)
人間は、太る、痩せるとかの体調管理はおろか、肺炎とか癌とか治療不能な病にきかかることもなくなった。
死を限りなく遅らせる事に成功した。
ただし、多くの人間はその機械によって感情や、判断等もある一定の方向性を与えられ、個性が何かしら欠如いている風に見える。
これは映画を見た僕の理解だとこんな感じ。
そんな世界で過ごす、主人公。トァン。
彼女はそんな環境から逃げ出し、戦争区域で過ごしている少女。上手いことwatch meの管理を騙し、自身の考えで行動している。
やぁやぁあって、彼女は規則を破り故郷である日本にて謹慎処分を受けるわけだ。
が、突如世界中で同時期に自殺をする人たちが現れる事件が発生する。
その時彼女は学生時代に、ともに自殺を図ろうとした「ミァハ」という少女を思い出す。
….そこからトァンは自身の権限を使って事件を調査していくという感じ。
続きは映画でって感じですが、恒例のネタバレはこの先。
気をつけるのだぞ。
まず、びっくりするくらい世界の描写が狂ってる。
日本がまっピンクなんですよ。
カラーリング捨ててきたwww
少女がいた紛争地域は土の色、向日葵の黄色、葉っぱの緑、ワインと赤紫色など色々合ったのに、日本にやってきた途端建物がほぼほぼピンク。あ、ありえねぇ。
一応植物などは見受けられるけど、狂った造形だよ本当。
あと、人が死ぬシーンでものすご〜い血が出るわ出るわ。噴水か?
海外のwatch meをつけていない人たちがいるところへ行くと、現代社会の風景に戻る。
それはそれで、中々面白い表現だった。
物語としては、なんだろうな、なかなかテーマはこれだっ!と言えないんだけど、
あえて言うなら「自由」について、だろうか。
正直、全て主人公の価値観を基準に中身を見ていくので、watch meをつけ、社会に適合して生きていく人たち皆狂っているように見えます。
そして、作中最後に語られる<harmony/>プログラムについて。
これはあれですね。
ATフィールドが蕩けないそのままの人類補完計画ですね。
ただ、他人という垣根が消えるというか、人間としての個性が消え、そもそも他人と言う状態が差にならない世界になる。と言う感じでは有りますが。
作中でちょっと難しめに語られていますが、
つまり人類全体の欲という脳の部分を停止させ、全て合理的な選択を悩まずに出来るようにする。と言うもの。
まぁー。あれっすね。
なぜそれを全人類の脳みそにインストールしようと思ったしwwww
それに付きますね。
プログラムを完成させた時にはその危険性「個性的な意思の死」を研究者達は理解していた。
それを上に確認。
「まぁ起動させなくていいけど、とりあえず頭に入れとこーぜ」
そしてそれを実施。自分の頭の中にもinstall。あとはrunするだけでさよなら自意識。
欲求が消え、等しく人類が三大欲求をきちんと満たす。
なかなか狂った世界観でしたね。
僕は映画評論家ではないですが、これは映画ではなく、
見る小説でしたね….
感情の動きや、キャラクターの意思などはかなり分かりやすい。
難解な描写が本当に少なく、それが
狂った世界観を正しく理解させようとしていて….
なかなか面白かったですw
怖いもの見たさに行くのは良いと思いますよ。(ホラー的な意味ではない)
ただ、見終わった際にSAN値が削れている状態になるので、適切な方法で回復してくださいね。